2019.10.28
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働き方改革インタビュー vol. 8 ~株式会社インテージ 代表取締役社長・檜垣 歩


今回のインテージグループ働き方改革インタビューは、国内マーケティングリサーチのパイオニアとして、メーカー・サービス・流通小売・広告といった幅広い業界における企業のマーケティング活動をサポートしている株式会社インテージの代表取締役社長・檜垣 歩(ひがき あゆみ)に、「インテージグループ『働き方改革』プロジェクト」マネージャー・松尾 重義(まつお しげよし)が取組みへの想いについて聞きました。

よりよい姿を、自分たちで作り上げていくカルチャー


松尾:
インテージでは19年10月より、「対象者の指定や事前申請の必要ないフルフレックス(コアタイムのないフレックスタイム)・リモートワーク」を全面的に導入されました
檜垣:
この取組みを開始する前から、在宅勤務制度は先進的に導入していましたし、そういった意味では改まって取組みを始めたというよりは、これまでの延長の中で実施しているという気持ちもあります。
インテージは90年代からフレックスタイム制度を導入するなど、働きやすい環境を整えることには常に取り組んできました。私自身も、育児との両立や、家族との時間を過ごす必要があったときなど、助かった部分も大きかった。制度もそうですが、それぞれの職場で、様々な制約をどうやったら乗り越えることができるかを考え、取組んでいくカルチャーが、現在に至るまでずっとあると感じています。
松尾:
自分たちでよりよい状態を目指していくカルチャーが根底にあるということですね
檜垣:
そう思います。今回の取組みは、職場/部署でのトライアル期間を経てから会社全体で開始をしましたが、トップダウン的に進めるのではなく、トライアルの中でうまくいかなかったことも互いに工夫しながら、自分たちでよりよい働き方を模索し続けたことが、大事にしたいカルチャーそのものでもありますね。

「働き方」を全員が考える意味


松尾:
会社全体で取組みを開始するにあたり、特定の社員だけでなく、全員がこういった働き方を改めて考えることになります
檜垣:
「時間」と「場所」について考える取組みになると思いますが、「時間」を、制約があるもの、として捉える人もいるだろうし、あるいは「時間」とは、アウトプットの質や量だと捉える人もいると思うし、さらに違うとらえ方もあるかもしれませんが、そもそも物事の捉え方は多様であるという当たり前の事実があります。そういった、ひとり一人の背景や価値観の違いがそのまま受け入れられて、全員にとってメリットのある取組みになっていくことが大事だと思います。
そう考えていくと、「こうでなければならない」という発想では画一的になってしまう。互いによりよい働き方で、且つよい仕事をしていくためには、アウトプットを重視する志向であったり、お互いの共有の工夫であったり、コミュニケーションのあり方だったりを、改めて考えていってもらえたらと感じています。
こういった工夫が進めば進むほど、「場所」についてもバラエティのあるパターンが自然と受け入れられると思うし、今だって遠隔でもコミュニケーションできますしね。
時間と場所が制約と感じる仲間には、制約でないと感じられる状況を、プロとしての仕事の追求についても、最高の仕事ができる環境を目指していく、そんな姿を追求したいですね。

松尾:
そもそも「働く」こと自体を、生活そのものの一部として、俯瞰して捉えていくことも必要かもしれません
檜垣:
働き方の挑戦は、ライフスタイルの挑戦そのものだと思うし、そういう取組みであってほしいと考えています。
自律したプロフェッショナルをみんなで目指していく時に、仕事だけのことを考えた取り組みで完結させることは、実際には現実的でないですね。
私たちの仕事が、生活者の理解の上に価値を創造していくものである以上、私たち自身が生活そのものをもっともっと真剣に考えることが、価値を向上させるベースにあると思います。その意味でも単純に仕事をするときの事だけ、というとらえ方で取組みを終わらせたくはないですね。
少し視点は変わりますが、ワークライフバランスという言葉から印象を抱くものは、本来は、女性のみ、子育てのみ、~~のみ、ということではないはずだと思うんです。家庭や社会も、役割分担の平等性があれば、特定の人にフォーカスしがちな印象もなくなるはず。それこそが本質的な多様性だと思うし、そういった中での働き方は、誰しもがよりよくしていくべきものであるはず。少なくともインテージという会社は、このような平等原理を大事にしているんだという事を失わないようにしていきたいし、もっともっと当たり前になってほしいと思います。
ワーク アズ ライフという視点も大事だし、ワーク アンド ライフという視点も大事。いずれにせよ、全員がポジティブにこういったことを考えられたらと思います。

トレードオフにしない取組み



松尾:
“よりよい働き方”が、一人ひとりやチームにとってもそれぞれである一方、よりよい働き方の延長にプロとしての価値提供をしていくこと、あるいはチームとしてその状態を目指すことに、葛藤する場面があるかもしれません
檜垣:
トレードオフを感じることが全くないだろうとは言えませんが、それが目指したい姿でないという事は全員で強く共有していきたいと思っています。
価値の結果としての「利益」と、互いの関係性の前提にある「愛」、そして一人ひとりとチームとしての「志」を、すべて両立させるべきだし、そういった高い次元でゴールを目指す取組みをみんなでしていきたいですね。
そのためには、チームのリーダーであるマネージャーの役割も重要になりますが、マネージャーだけがそういった気持ちで臨むのではなく、全員が自律、責任、協力といった互いの関係をさらに良いものにしていってもらいたいし、そのような状況こそが、プロフェッショナルの集団としてよい状態だと信じています。
松尾:
全員でよりよい働き方や価値向上を目指す取組みを進めるにあたり、特に社員のみなさんに伝えたいことはありますか
檜垣:
やはり、昔から大切にしてきたインテージの根底にある「自由闊達であることを互いに尊重するカルチャー」を、もっともっと自分たちの価値にしていこう、という事でしょうか。一人ひとりの強みを活かし、よりよい働き方を実現するためのカルチャーとなるよう、改めて考えてほしいと思っています。
インテージには、新卒からいる仲間と、他社で経験を積んでから仲間になってくれたメンバーとが、それぞれ一定の割合で既にいるので、そういった意味でも、昔から大事にしてきた価値観を、クロスカルチャーとして昇華していく時期だと思うし、私自身も、この会社の風土の背景にある想いを、改めて自分の言葉で話していきたいですね。その上で、みんなでここに集う意味や、何を大事にして取り組んでいくかを、それぞれの言葉で考えることができたらと思います。
もう一つは、楽しみながらみんなで取組みたいという事ですね!誰もが誰かの被害者という視点にならないでほしいし、ひとり一人を本当に応援する取り組みにしたい。そもそもよりよい状態を目指して制約やハードルを越えていく、という「エンジョイチャレンジ」が私たちの源流ですし、ひとり一人のチャレンジを応援していきたいと思います。


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カテゴリ:働き方