2017.05.22
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働き方改革インタビュー Vol. 2(後編)「お互いさまの意識が大事」~インテージホールディングス取締役 働き方改革推進担当・仁司


前編に続き、インテージグループの働き方改革推進担当を務めるインテージホールディングス取締役・仁司与志矢(にし よしや)に、「インテージグループ『働き方改革』プロジェクト」マネージャー・松尾重義(まつお しげよし)が、改革にかける思いを聞きました(仁司はグループ会社であるアンテリオの社長であり、インテージホールディングスのヘルスケア担当取締役も兼任しています)。


松尾:
みんなに伝えたいのは、評価する側もされる側も、大きなマインドシフトする挑戦が重要ということでしたよね。その中で、チームを率いていくリーダーたち、特にマネージャーに伝えたいことはありますか?
仁司:
まさに「挑戦を楽しもう」に尽きると思います。アンテリオで3年前に新しい働き方に取り組んでいこうとした際、タウンミーティングというかたちでいろんな階層の社員が自由にディスカッションする場を設けました。働き方に関する価値観などを共有したら、マネージャーたちにネガティブな意識が強かったのが印象的でした。その理由は、「今ある評価制度がより複雑化する、大変になるのでは」との拒否感だったのではないかと私は感じました。
だからといって、このままでいいんだ、と思ってしまったら何も変わりません。そのことで一旦、自分は守られたように感じるかもしれませんが、実際には、より魅力的な職場環境をつくるようにしていかないと、人の気持ちは離れていってしまいます。時代が変わる中で自分も変わるという意識を持ってほしいと思います。
松尾:
現場のマネージャーたちが、チームの仲間をいかに引き付け、成長を促す魅力的なチームをつくれるか、ということが重要なのですね。これは一見すると面倒そうですが、チームだけにとどまらず会社の魅力をつくることにもつながっていきますね。
仁司:
そのとおりだし、マネージャーも絶対ハッピーになっていくはずです。瞬間的には大変なこともあるかもしれませんが、最後にはハッピーになります。
現場のマネージャーからよく「評価することがいやだ」という声が上がります。そこには評価する側とされる側の視点の違い(摩擦)があって、できたこと、できていないことの認識を合わせる押し問答があるからだと思うのです。
そこはやっぱり大変でしんどいし、もう評価者から降りたいと思う人もいるのでしょう。これには会社が評価者をサポートしきれていないという要因があると思いますし、評価する尺度や内容がふわっとしている、といったツールの問題なのかもしれません。どうしたら客観的に互いが合意できるのか、という点が重要になってくるでしょう。
松尾:
互いに、仕事の価値や期待に対する実績について合意できるか、ということですよね。
仁司:
そもそも半期のタイミングで評価をしようと思ったときに、期初は何カ月も前になってしまいます。半年後に「あなたのここがよくなかった」と言われても軌道修正はできないし、もうそのやり方が染みついてしまっているかもしれません。
そういう意味でも、ほめるときも注意するときも、その事象から間が空けば空くほど、効果がなくなっていきます。すぐにフィードバックしなければなりません。適時フィードバックすれば、何となくの判断ではなく、客観的なコメントもしやすいと思います。やはりコミュニケーションの頻度は高い方がよいですね。

松尾:
互いの信頼関係で成り立つ環境とは、会社が信頼し、社員も信頼に値する状態になるということだと思います。
仁司:
この取り組みの目指すべき世界では、やはり一人ひとりがプロとして自律しているからこそ、個人やチームの多様性が許容できるのだと思います。自由とのはき違えや、こういった価値観をきちんと共有できていない状態は懸念しているので、きちんと見守っていきたいですね。
単にわがままを通すのではなく、自分のバリューを上げることが前提です。ユーザーファーストな行動、プロフェッショナリティーのある行動ができずに、自分の権利を主張するのは本来の姿ではないと思います。
松尾:
「自由」と「自律」の違いを考えて働き方を進めていきたいですね。
仁司:
これは「お互いさま」という意識が必要な取り組みになると思います。勤務時間や場所が多様な状態を前提とすると、「自分にとって不都合になるのでは」という発想に陥りがちですが、これはお互いさま。いつ自分が他者に支えてもらう立場になるかわからないし、そもそも同じ環境や状態がずっと続くわけではないことを、みんなで理解する必要があると思います。
松尾:
最後にこの取り組みのリーダーとして、社員のみんなと目指したいところをあらためて聞かせてください。
仁司:
やはり仕事が楽しい、と思ってもらえるようにしたいですね。「仕事かー・・・」と下向きにならないように、仕事がポジティブな人生の一部になるようにしていきたいと思います。
そのためにどうしていけばよいか、それは、みんなとディスカッションし、みんなで考えていきたいと思います。最終的なゴールは、この仕事は楽しい、この会社は楽しいと思ってもらえることですね。

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カテゴリ:働き方