2023.06.29
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グループ内公募制度の活用で自身の幅を広げていく。インテージグループならではのキャリア形成とは 【from talentbook】


2013年にアンテリオ(現・インテージヘルスケア)に新卒で入社した高松 貴之。2023年2月現在は、グループ公募制度を利用し、インテージの西日本支社を舞台に活躍しています。ジョブチャレンジで自身のキャリアの幅を広げる高松が、どのようなキャリアを描き、チャレンジを重ねているのか聞いてみました。

マーケティングの力でめざす社会貢献。入社の決め手は社長の言葉



▲インテージヘルスケアの仲間と(右端が高松)

大学でマーケティングを専攻し、ゼミでは消費財メーカーからマーケティング戦略の課題について、マーケティングリサーチ会社を含め、産学連携で研究をしていました。就職活動を始めると、インテージグループにヘルスケアに関する調査を行う会社があると知りました。

医薬業界は、研究開発にどれだけお金を回せるかが勝負です。高校生のときに病気で知人を亡くした経験から、医療業界をマーケティングの力で支援できればと思い、当時のアンテリオに入社しました。マーケティングを用いて業務効率化を行うことで、創薬にお金を回すことができるのではないかと考えたんです。

個人事業主として働く父を見ていて、自分の力でお金を稼ぐという意識をもともと持っていました。そこに社長の仁司 与志矢が自分の力で評価される、はかられることが大事だという意味合いで「個人商店であれ」と言っていたことがフィットしました。個としての力を高め、それをいかに組織に還元できるか、試してみたいと思い、他の企業も見ていた中で、アンテリオを選びました。

入社してから3年間は、調査結果の集計や報告のサポート業務に携わりました。4年目からは自分自身も調査票を書く仕事を担当するように。私の所属していた部署では、初動のクライアント対応からレポーティング対応まで、担当者が一貫して行います。もちろん大変なこともありますが、情報をすべて把握することができるので、一気通貫型でできるところは自分に合っていたと感じています。

仕事に慣れ、クライアントとの窓口も含め一通り経験したころ、他の人と比べて自分の強みを持っていないことに焦りを感じ始めました。転職してきた人も多く、製薬会社出身の人は内部の事情や業界のことに詳しいんです。また、薬剤師の人や抗がん剤の研究をしていた方々は知識量が豊富。これから自分が何を強みにやっていくか、真剣に考えたときに、当時はドクターを対象とした調査がほとんどでしたが、ぺーシェントセントリックな患者調査が今後増えていくのではないか、そこを得意分野とできないだろうかと考えました。

消費者の声をダイレクトに取り入れている業界のマーケティングリサーチを経験すると、応用できることがあるかもしれない──そう思い、消費財業界向けのマーケティングリサーチを行っているインテージのジョブチャレンジ※1に応募しました。

※1
 インテージグループのグループ公募制度。「原則3年間の短期出向」が前提となっており、異動先で得た経験を持ち帰り、新たな視点で所属会社への貢献に活かしていく

人を理解するためのマーケティングリサーチに触れる



▲インテージ西日本支社のオフィスにて(前段中央が高松)

そうして2020年にインテージ西日本支社への異動がかない、大阪での生活が始まりました。異動開始して数日で、新型コロナウイルス感染症の影響で出社禁止になったので、慣れるまで苦労しました。一方で、インテージヘルスケアの先輩から「困ったらこの人に相談するといいよ!」と紹介してもらったので、わからないことがあったらその人にチャットやツールを活用して質問させてもらったり、こまめにミーティングをセットしてもらったりして、フォローしてもらえました。

「相談すると親身になって、一緒に考えてくれる」といった社風は似ていましたが、一方で、仕事の進め方には違いを感じました。当時のインテージヘルスケアは人数も少なく、案件の担当の仕方も一気通貫型ということもあり裁量が大きい(業務遂行の個人の工夫・アレンジができる)という面がありました。一方、インテージは会社規模が大きく、営業と製造が分かれているという体制も影響して、手順がしっかりと決まっているように感じました。そういう意味では、これまで自由にやりすぎていたので、このタイミングで、大人数で物事を進める手順やしくみについて学べたことは、自分の社会人人生にとってプラスだったと思います。

インテージの国内拠点は東京・大阪・札幌にあります。そもそも異動先に大阪(西日本支社)を希望した理由の1つとして、東京の会社より小ぶりな規模感のクライアントが多く、リサーチ課題でより上位の課題を理解しながら進められるのではないかと思ったからでした。

結果的に大手メーカーさんを担当しましたが、実際に携わったインテージでの仕事や部内の事例共有会などを通じて、ホームユーステスト※2や室内をカメラで撮影・閲覧するホームビジット※3といった「人を理解する」ツールに触れることができました。こういった調査の引き出しを持てたというのが大きな収穫だと思っています。社内でのソリューション紹介も活発なので、積極的に機会があれば参加し、常にヘルスケア業界に転用できないだろうかという視点で見ていました。

※2
 発売前のテスト品や発売直後の新商品をモニターに使用してもらった上で、評価などをインターネット調査で回答してもらうサービス
※3
 世界中の消費者の住居の様子を360度画像で閲覧できるウェブサイト型サービスであり、遠隔地の消費者の家を疑似的に訪問できる。海外および国内向けに新商品の企画や開発をする際、ターゲットとする消費者のリアルな生活実態を見ることで、さまざまな気づきを得られる

あらためて自身の求める“やりがい”に向き合う

この3年でさまざまな案件に関わりました。その中で印象的だったのは、ある社会課題として話題になっていることに対して、トップメーカーが対処する案件に携わったことです。実際に消費者の方が手にする商品開発にまで携われたことは、とても印象に残っています。

医薬品は、基礎研究から患者さんの手に届くまで10年以上かかると言われています。それに対し、消費財はすぐに結果が出るという特徴があります。また、自分自身も1人のユーザーとして、想像できる部分もあります。何が商品を選ぶときの違いになっているのか、ユーザーは何を重視しているのか、など自身の消費者としての感覚も取り入れながら、調査の設計および実行をしました。

そして、実際に商品開発がなされ、ユーザーの「お困りごと」の解決につながっていくことを目の当たりにし、あらためてそこにやりがいを感じている自分に気づきました。誰かの「お困りごと」を解決できること、マーケティングリサーチの仕事を選んだ背景には、そういう想いもあったのかもしれません。

振り返ってみると、大学時代に塾講師のアルバイトをしていたときにも、授業を行うという決められた仕事をするだけではなく、学力が伸びない人に補習を行うなど、「塾に来ている目的」に対して応えようとしていましたね。

経験を価値に変え、これからの業務で成果を発揮していく



▲送り出し、迎え入れてくれる部署の仲間(右から2番目が高松)

3年にわたる西日本支社の業務を終えて、2023年4月にいよいよインテージヘルスケアに戻ります。ジョブチャレンジで他社の業務を“経験した”、ということ自体は評価にはつながりません。3年の経験を通じて何を自分の糧とできたのか、どう成長したのか、何を持ち帰ったのかが大切です。

医療業界は規制が多く、患者さんに対してもできる調査は限定的という現実はありますが、インテージで経験したことを工夫して使っていけるのではと思っています。

日本ではまだ、患者調査が多くは行われていません。しかし、困っているのは患者さん本人です。リサーチの仕事通じて患者さんの気持ちを推し量り、製薬企業に伝えていくことができればと考えています。

今回、グループ内公募制度を活用し、これまでと異なる領域にチャレンジしましたが、取り扱う商材が変わるだけで、リサーチャーとしての基本があれば問題ないと感じました。もちろん、その商材に適した形でのリサーチの型はありますが、1つの領域での型がある程度つかめていたら、違いを押さえながら、自身の経験も活かせます。自分自身も、消費財のお客様も「健康」という観点でヘルスケアの知見を必要しているケースも増えてきている中で、お客様からのヘルスケア案件にアドバイザー的に関与できるなど、医療系の情報を知っているからこそ役立てたことがあったと思っています。ぜひ、気負わずチャレンジしてほしいと思います。

何より、グループの仲間なので、みんな良い人たちです。たとえばヘルスケア領域のメンバーは、5~6年経験した後に消費財を経験する、というようなルートがあってもおもしろいのではと思います。もちろん、それぞれの領域の専門用語もあり、キャッチアップには一定の時間と労力はかかりますが、調査の手法が広がっていくのではないかと思います。

インテージグループは国内外約30社あり、さまざまな業務があります。グループ内でいろんなことを経験するチャンスがあるので、飽きずにキャリア形成をしていけると感じています。

今回、気持ちよく送り出してくれ、また迎え入れてくれる部署に感謝しています。少しは成長しているだろうな、と思いながら胸張って戻りたいと思います。


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(所属・役職は取材時のものです)

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カテゴリ:働き方