2023.07.11
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“ヒーロー”になるのではなく、共に成長する。みんなで笑顔になるために気づいたこと 【from talentbook】


2022年4月にインテージテクノスフィアに新卒で入社した若宮 和磨。グループ内で、技術習得における勉強方法などについて、積極的に知見や考察をシェアしています。「勉強が得意だった」という若宮が、どんなことを考えながら日々の仕事に取り組んでいるのか、どのような仕事観を持っているかを語ります。

お客様の仕事をイメージしながら提案していくことのおもしろさ



▲仕事中の若宮(視線の先には大型モニタがあります)

現在、DX支援系とAI系の仕事に携わっており、3つのプロジェクトに参画しています。

まず、DX支援系ではお客様の蓄えているデータを活用するための支援をしています。具体的には、Tableauなどのツールを使ってデータを可視化したり、データ活用の前段となるデータ環境の整備などを行ったりしています。

この業務に関しては1年担当していますが、ダッシュボードを作るにあたってお客様が日頃どのように売り上げデータを見ているのか、どのような単位で見たいのか、どのようなことに注意を払われているのかなど、業務理解だけではなくさまざまなことを想像しながら解像度を上げていく必要があり、大変なことも多いです。また、実際にお客様と会話をしながら何を一番見たいのかといった優先順位付けも含めて思考の整理のお手伝いをさせていただくこともあり、日々奮闘しています。

印象に残っている仕事は、自分自身が初めて仕事でダッシュボードを作ったときのことです。それまでは、単純に売り上げデータを見るためのものでしたが、ダッシュボードを活用してお客様が何を、どのように考えていくのかという流れを想像して提案したところ、業務改善につなげられるダッシュボードだと喜んでいただけました。今あるデータを見るだけではなく、具体的なアクションへと移せる。そんな内部的な業務改善につながるダッシュボードを作ることができたということは、とても自信になりました。

次に、AI系の仕事としてはAIに学習させるためのデータ加工などに取り組んでいます。イメージとしては、間取り図の扉や窓などの記号をAIに勉強させることにより、家の図面を渡したときに正しく図面を読み取れるものです。

それによって、たとえば「扉の数を数えて」と言えば図面から自動で読み取ってくれるようになり、将来的にはAIに図面を書かせることもできるかもしれません。そういう意味でも、AIに学習させることによる拡がり・可能性はとても大きいと思っています。

とはいえ、AIはなぜそういう結果を出したのかの説明はしてくれないので、AIが出した予測値が妥当なのかの検証や、その結果につながった理由や解釈は人間がしなくてはいけません。そういう点は難しいと感じながらデータ加工を行ったり、加工方法についてお客様に説明をしたりしています。

データの分析・ビジュアル化作業が簡単・スピーディーに行えるBIツール

「勉強ができる子」の先へ──視点を広げることが成長のカギ



▲大学四年間で授業外で使用した参考書を積んでみたらこんなことに!

高校生のころは、どちらかというと「勉強が得意な子」「テストで点を取れる子」。根が負けず嫌いなこともあり、前回の自分に負けるのが嫌で努力もしました。しかし、社会に出ていくことを意識したときに、「勉強ができる」だけでは価値はないと思いました。この先、受動的なテストが少なくなっていく中で自分には何ができるだろうか、何が残るだろうかという不安もあって。

そこで、大学では「何を学ぶか」だけではなく「どのような環境で学ぶか」という点についても考え、勉強がハードだと言われる大学をあえて選びました。そして、どの業界、業種で働きたいという希望はまだなかったので、どこででも役立つであろうお金の流れや統計データを学ぶ理由で経営学を専攻することに。

実際に、1年生から3年生まではかなりハードで、当時は学問漬けの日々。学べる機会をフルに活用したかったので夜間の部の授業も取り、1限から9限まで授業に出ていました。その後にバイトに行き、帰宅してからは課題に取り組み、翌日は1限から授業……。家にいる時間は、睡眠と課題への取り組みを合わせて7時間程度でした。

そんな大学生活の中で、インテージテクノスフィアとの出会いが訪れました。2年生の終わりごろに、テクノスフィアが提供するデータを活用して旅行パッケージを組み立てるという講義があったんです。

この授業は、私にとって“どうやって分析するのか”ではなく、“何のために分析するのか”を考えるきっかけになりました。道筋の見えない中、自分で目的を定めてデータを分析し、ターゲットを決めて旅行パッケージを提案するのは非常に難しかったです。しかし、正解のない問題を解くのは同時におもしろくもありました。

就職活動では、極力いろんな業界や業種と関わっている会社やグループに照準を合わせて見ていきました。業界によってそれぞれ観点が異なるため、そういった方々と一緒にお仕事をしていく中で自身の視点が増えるのではと思ったからです。

もともと、仕事を通じていろんな人を助けたいと考えていたので、視点を広げていくことがゆくゆくはいろんな人の助けになると思ったからです。結果的に、先の講義での出会いやインターンでもご縁があり、ITを軸にさまざまな業界業種と関わっているインテージテクノスフィアへの入社を決めました。

周囲からの声掛けで気づけた、周りの成長をサポートすることによる可能性の拡がり



▲グループ全体での同期研修にて。活発に議論をリード(中央が若宮)

仕事を通じていろんな人を助けたい想いがあるとお伝えしましたが、会社に入る前の私のなりたい将来像は「どんなところにでも助けに来てくれるヒーロー」でした。なんでもできて、どんなときでも助けに来てくれるような人です。

もともと、自分自身の“個としての成功”には執着がありませんが、自分の働きで誰かを助けたい、貢献したい気持ちは強くて。そのためには、自分の能力を上げないと手を差し伸べられない。そう考え、自身をアップグレードしていこうと思いました。そして、めざす姿に向けて必要な技術を学び、2週間に1つのペースで資格を取得するなど入社後も学ぶ姿勢を貫く日々を過ごしてきました。

しかし、そんな想いが最近になって変わってきたと感じています。いざ仕事を始めてみると、業務に必要な知識やスキル、技術は限りなく広く「なんでもできる」状態なんて作れるわけがない。では、どうすれば良いかと考えたときに、自分の相対的な価値を下げるほうが良いのではないかと思うようになりました。

それまでは、自分の価値をただ高めていけば良いと考えていましたが、限界があります。ならば、自身の能力を上げ続けながらそれを周りの人に伝え、全員同じことができるようにしていく。

たとえば、自分が1年かけて得たスキルを、他の人は半年で取得できるように効率よく伝えていく。そうした方が、チームや当社メンバー、お客様も含め多くの人を幸せにできるのではないかと。

そう考えるようになったきっかけは、周りからの声掛けがあったからです。自分が業務で活用できる資格を多数取得したことにより、同期や先輩方から勉強方法や資格の取り方を聞かれるようになったんです。そのやり取りの中で、自分が強くなって誰かを助けるだけではなく、他の人ができるようにしていく。周りの人に頼ってもらえたからこそ気づけたんだと思います。

それからは、自分がどうやって勉強したか思考の流れを書き留めるなど、他の人の支援をすることを意識するようになりました。

みんなを笑顔にしたい──自分自身の学びを組織の力に変えていく



▲インテージテクノスフィアの同期と。社内活動に協力した際に撮影(左端が若宮)

入社してから1年間、日々頭をフルに使っていると感じています。

会社の先輩たちは、私がわからないことに対して「そもそも何がわからないのか」という思考の整理から付き合ってくれます。何か手順を進めるにあたっても、やり方をそのまま伝えるのではなく「あなたはなぜそう考えたの?」という点を受け止めてくれた上で「そう考えたのだとしたら……」と考え方を教えてくれます。

自分がスキルの習得といった点において、思考の方法そのものを伝えていきたいと思ったのは、先輩方がそういった指導をしてくれているという影響も大きいかもしれません。

今、お客様に提供したものでお客様を笑顔にできています。それはまさに、仕事においてやりたかったことです。

今後の抱負としては、まずはデータ活用する上での技術的な知見を高めるとともに、お客様に主担当として信頼していただき、責任をもって向き合って案件を進めていけるよう社会人としての能力をより高めていきたいと考えています。

その上で、身につけた基礎を後輩や他の人に伝える環境を作っていきたいです。自分自身が強くなって助ける、ではなく、みんなができるようになっていく。ゆくゆくは、全員が同じスキルを手に入れることができるような、誰か特定の人に依存しない組織作りに貢献したいと思っています。

あらためて振り返ってみると「勉強ができる」だけでは社会に出てからはやっていけないと思っていましたが、勉強を仕事に活かせている自分に気づくことができました。これからも、自分自身も学び続けながら、それを組織の力に変えてたくさんの人を笑顔にしていきたいと思っています。


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(所属・役職は取材時のものです)

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カテゴリ:働き方