「やるしかない」という想い。駐在経験から得た、会社を成長させることへの強いコミット 【from talentbook】

インテージに2008年に入社、外資系メーカーの定量データ分析を中心としたリサーチャー経験を積み、現在はシンガポールに駐在している広川 優太。複数拠点・複数クライアント・複数業界を経験したことで、目の前のことの積み上げではなく、広い視野で考えるようになった広川が「仕事の本質」について語ります。
調査を通じて勝ち方を伝える仕事

▲大学生の時に留学先のフランスにて(下から二段目、左端が広川)
もともと大学では国際経営学のゼミに入っており、国の違いを考えた上でどのようにビジネスをするか、ということを学んでいました。その国でどうやって勝つか、と考える上では、競争環境を正しく把握する必要があります。その際に、インテージのデータも多く活用していたことが、インテージに入社するきっかけとなりました。
もちろん、そういうことをより専門的に考えていく、というのであれば、他の業界もあったと思います。ただ、私自身は、仕事の内容だけではなく、仕事の環境も大事にしたい、という想いを強く持っていました。そういう意味で、よりインテージに惹かれました。
いざ働いてみると、実際に上下関係もうるさくなく、話しやすい人も多く、同僚もライバルという側面もあるかもしれませんが「敵」ではありません。そういったところで、仕事以外の余計なストレスがあまりない会社だと感じています。
入社してからのキャリアについてお話しすると、最初はいわゆる日用消費財(飲料、食品、化粧品などの比較的短期間で消費される製品)の定量データを扱ってきました。
2カ月間の新卒研修が終了し、どの部署に配属かな、と思っていたところ、外資系飲料メーカーの担当としてお客様先に常駐して働くことになりました。グローバル企業のスピード感や考え方に触れることができ、日々刺激的で、学びの多い2年間となりました。
その後、他の企業も担当してみたいという希望がかない、他の外資系の消費財メーカーの担当になりました。他の企業も担当してみることで、会社というものは考え方のフレームワークがいくつもあって、取り扱う商材などによって判断のしくみが異なるということを目の当たりにすることができました。そういったことを社会人になって最初の数年で実感できたことも自身の社会人人生にとってプラスだったなと思っています。
会社の成長に責任を持つということ

▲シンガポール赴任時、オフィスのメンバーと歓送迎会にて(右端が広川)
2015年からシンガポールに駐在員として赴任しました。ここでも、これまでの経験を活かし、外資系消費財メーカーを担当し、日本市場においてどう戦っていくか、という戦略に調査を通じて提案していく役割を果たしています──。
と言うと格好いいですが、駐在当初は結果を出せなくてつらかった、というのが正直な気持ちです。日本ではインテージは1,000人を超える会社ですが、シンガポールは、当時は立ち上げてから間もなく、社員はたったの5人でした。そのため、会社の成長に対して、一人ひとりが責任を感じざるを得ない状況でした。自分1人の売り上げや貢献の責任が大きく、みんなの人生がかかっていると、ダイレクトに感じていました。
その中で、どうやって駐在員としての期待に応えていくか、真剣に考え、私にしかできないことを探していきました。たとえば、前任者は営業が非常に得意な方だったけれど、自分自身は分析を得意としていました。なので、前任者と同じやり方はできない。そこで、当時はメディアを使ったリサーチが世の中的に盛り上がってきた時期だったため、そこに新たに取り組もうと決めました。またメディアを使ったリサーチに限らず、ビジネスの幅を広げるということも目標に置きました。
自分の中で何かが変わったのは、コロナ禍で大きな売り上げを達成した時です。インタビューができなくなる中、私の担当している、消費財の定点観測をするパネルチームにお客様の期待が高まりました。そのため、シンガポールのみんなが苦しい時に、自分のチームが売り上げを出すことで、それまでの恩を返せた、と思ったことを覚えています。このタイミングでシンガポールに来て、会社を成長させていく経験をできたことは、自分にとって大きな意味がありました。
さまざまな国籍のメンバーが集まるチーム“スキヤキ ”との向き合い方

▲多様なメンバーがあつまるスキヤキ(左端が広川)
シンガポールも現在は20名を超える規模になっています。消費財の定点観測をしていくパネルチーム※1と、アドホックチーム※2、サービス業や耐久消費財のチームという3つのチームがあり、私はそのうちのパネルチームのリーダーもしています。全員で8名くらいですね。
メンバーの国籍もバラバラであるため、「当たり前」だと思っていることが一人ひとり異なることも多々あります。そのため、1on1などの直接話す機会に限定せず、日々の行動を観察するなどして、状況を確認し、その人に合った役割や、コミュニケーションの仕方をするよう気をつけています。
「気持ちよく働くことができる環境」と、「目標」は、両方達成しないといけないことです。だからこそ、メンバーが持っているスキル・ナレッジをフル活用し、結果を出せるようプランを立てる。そしてそれを共有してやってもらう、というのがマネージャーの役割だと思っています。
私たちのチーム名は「スキヤキ」です。これは、一番長く一緒にやっている現地メンバーが考えてくれたものですが、「上を向いて歩こう」という歌の英題からとっています。仕事は大変なことも多いけれども頑張っていこう、という気持ちを込めてつけたと言っていますが、あらためて見た時に、個性を大事にしたいという自分の想いも受け止めてくれている気もします。いろんな個性、つまりさまざまな具材を使って、鍋(仕事)をおいしくしていく──そんなチームです。
- ※1
- 調査対象を固定し、同じ質問を同じ形式で、一定期間の間に複数回行う調査
- ※2
- クライアントの個別の課題に合わせて行う単発調査のこと。調査の都度対象者を選定して実施する
選択肢はおのずと決まる。グローバル市場のビジネス拡大を見据えた未来
シンガポールにはグローバル企業のリージョナルHQがあり、シンガポールからAPACの各国の意思決定をしているというケースが多くあります。今は日本に関する仕事が多いですが、将来は他の市場でのビジネスの拡大にも貢献したいです。そのために、日本本社だけでなく、海外拠点との連携を将来的に活性化できるようにしてきたいと考えています。
予算がある程度使える、地の利的にすぐに会いに行けるなど、もちろん恵まれている環境や状況はあると思います。とは言え、やるかやらないか、で立ち止まってしまうことも多いのではないかと思います。でも、「自分の会社」と考えると、やらないと売り上げが立たないだけです。つまり、やるしかないんですよね。
市場環境をとらえ、その中で自分たちの強みを生かそうと考え切ったら、やるべきことはおのずと決まってくる。そんなふうに考えて、仕事に取り組んでいます。
※ 記載内容は2024年6月時点のものです
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(所属・役職は取材時のものです)