もう一歩先へ、限界を超えてみるということ~一日修行 in 福井~ 車いす陸上アスリート・北浦春香

こんにちは、インテージグループ所属の車いす陸上アスリート・北浦春香です。
福井県で6月27日、昨年に続きトレーニングを行ってきました。

梅雨に入ってからなかなか屋外競技場での実走練習ができず、練習量の確保が難しい状況が続いています。この日はたまたま地元の競技場が使えないにもかかわらず、天気予報によると雨は降らない!これはもったいないなーと感じ、「そうだ!福井へ行こう」と思いつきました。

一日だけでしたがまた、車いす陸上男子T52クラス短距離選手の伊藤竜也氏(新日本工業所属)にご協力いただき、二部練習※1でガッツリ走ってきました。

追いかけたり追われたりするトレーニングは一人では決して成り立ちません。それぞれの走力が違っても相乗効果のあるトレーニングができ、とても有意義な一日となりました。

※1
 同日に時間を空け、二度に分けて練習すること

ほかの陸上競技では女子選手が男子選手とトレーニングすることは一般的でないかもしれませんが、パラ陸上の世界では「時間差スタート走」を積極的に活用します。今回のトレーニングでは、「それぞれのベストタイムから計算して、ちょうどゴール付近で競り合えるハンデ」をもらい、伊藤選手に追いかけていただきます。

ハンデをつけることと「速度を落とし、ゆっくり走って合わせてもらう」ことはまったく違います。互いが本気で、「抜かれてはいけない」また「抜かなければいけない」という意識で走るので、普段一人では絶対にできない追い込み型トレーニングが可能になります。

スポーツでは身体より先に自分の脳が限界を決める、といわれています。抜かれそうになったときやゴールラインの直前で「その限界の一歩先」へ行くためには、とてもシンプルですが、「相手が誰であっても負けたくない!という意識を持ち続ける」ことが大事だとあらためて感じました。


また今回も「GoPro※2」で撮影していただいたところ、機能が進化していて、おおよその速度とその推移のグラフが見られるようになっていました。

※2
 スポーツなどの激しい動きの撮影を目的とした小型カメラ

伊藤選手はフランスで今月開催される「パリ2023世界パラ陸上競技選手権大会」前の大事な時期にもかかわらず、私のトレーニングにお付き合いいただき、本当に感謝の思いでいっぱいです。せっかくの晴れの日をとても有意義に活用し、充実した一日を過ごすことができました。

まだまだ蒸し暑い気候が続いていますが、9月の大会に向けてしっかり走り込みをしていきたいと思います。

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