2017.05.22
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働き方改革インタビュー Vol. 1(前編)「自律して働くためには、互いの違いを認めてカバーし合うこと」~インテージホールディングス代表取締役社長・宮首


写真左から、インテージグループ「働き方改革」プロジェクトマネージャー・松尾、同社社長・宮首、同社働き方改革推進担当 取締役・仁司

インテージグループは第12次中期経営計画と2017年度事業計画で、「働き方」や「働きがい」を重要なテーマに位置付けています。4月にスタートした「働き方改革」。グループのトップを務めるインテージホールディングス社長・宮首賢治(みやくび けんじ)に、「インテージグループ『働き方改革』プロジェクト」マネージャー・松尾重義(まつお しげよし)が、これから一緒に考えていきたい「働き方」を聞きました。


松尾:
宮首さん、こんにちは。いよいよ、「働き方改革」がスタートしました。インテージグループならではの「働き方」について、社員と考えていきたいことはありますか?(インテージグループはフラットな社風。社長や役員のことを、親しみを込めて「さん付け」で呼んでいます)
宮首:
何よりも、「時間」というものについて、そもそも「時間を使う」とはどういうことなのかを、あらためてみんなで考えていきたいですね。単純な時間の概念ではなく、それをどう意味あるものにするか、その時間を使って何が得られたのかを考えていく。でも、このことを「成果」という言い方にしてしまうと、制度的で硬直な印象になってしまうし、やはり「時間の使い方について考える(いかに価値のある使い方をしていくか)」ということだと思います。
昔のインテージ(旧社会調査研究所)は、多くの会社が週休一日であったころに、隔週で週休二日制を取り、年間所定労働時間を世間に先行して少なくしていました。これを完全週休二日制にしていこうとして取り組んだのですが、そのために平日の所定労働時間(当時9~17時)を15分、さらに15分と延長する必要があったのです。
私は当時、労働組合の書記長を務めていたのですが、この延長を納得してもらうのが大変でした。特に女性社員からは相当な反発があり、「主婦にとって夕方の15分がものすごく貴重だということが分かっているのか」と集会でも議論になりました。
松尾:
時間の使い方、特に価値のある時間の使い方に関する議論は、今に始まったことではないですよね。
宮首:
30年前からですよ。そのあと、フレックスタイム制度を導入して、これは歓迎されました。これらの取り組みで得られたものは、完全週休二日制とフレックス勤務という働き方。そして、この二つの仕組みの中で自分の時間を有効に使えるということで、まさに本人の自立性というか自律性が問われるようになったのだと思います。
仕事は当然、個人だけではなく、チームで行っています。そうすると、チームの自律の仕方を約束事として決めなくてはいけないし、チームのマネジメントに権限移譲するものもあるでしょう。むしろチームの状況に応じて柔軟に取り組むほうが望ましいし、その意味では会社が細かく規則を作るのはナンセンスです。
また、業務の中には、どうしても会社に来ざるを得ない、会社に来て働くことが必要なものもありますよね。そのような中で、いかに一人ひとりの状況の違いを認めて、柔軟性をもって自律的に働くことができるかを考えようとすると、自分の仕事とともに、関わる人の仕事も見ていく必要があります。
新しい働き方ができるということは、高度な組織に変身できるということだと思います。

松尾:
自律して働くためには、互いの違いを認め、カバーしあうことが必要かもしれないですね。
宮首:
それができなければチームマネジメントはできないでしょう。互いを考え、いかにクライアントへ価値を提供していくかを考える。そのような高度な組織に変身できるということは、グループとして時間をうまく使いこなせていることになるし、そうすればおのずと成果も上がっていく。私はそれを実現したいですね。
それと、チームとして働く上では、コミュニケーションはより必要になると思います。逆に言うと、毎日会社に来ても会話しなかったり、席が近くてもコミュニケーションしなかったりというのではなく、互いに会わなくても自然とコミュニケーションは生まれているという状況になるかもしれないし、むしろそれを期待したいですね。

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カテゴリ:働き方