車いす陸上アスリート・北浦春香~初の高地トレーニング!

こんにちは、インテージグループ所属の車いす陸上アスリート・北浦春香です。
岐阜県にある「御嶽濁河高地トレーニングセンター」で9月、高地トレーニング(低酸素状態におけるトレーニング)を行いました。


御嶽濁河高地トレーニングセンターは文部科学省指定のナショナルトレーニングセンター。国内に2カ所しかない「高地トレーニング強化拠点」の一つです。高地トレーニングは陸上だけでなくさまざまな競技で有効性があるとされていて、以前からとても興味がありました。岐阜県で6月、開催された「2023ジャパンパラ陸上競技大会」のブースで同施設が紹介されており、初の試みで3泊4日の合宿を行いました。

標高1700メートルの競技場でトレーニング!


初めての経験だったので、どれくらい体に負荷がかかるのかいろいろな測定も含めて状況を見ながらトレーニングを進めていきました。実際のところ、そこにいるだけでは酸素濃度や気圧の変化を明白に感じることはありませんでした。しかし、標高1700メートルに位置する競技場でトレーニングしてみると、普段の練習では問題なくこなせる量であってもかなりの疲労を感じました。

一緒に合宿した男子選手に引っ張られながら、インターバル走や100メートル強化のための加速練習など、短期間で実り多いトレーニングができました。

また施設内のトレーニングルームには低酸素室があり標高3000メートルの酸素濃度まで設定することが可能です(ビニールハウスの中に入るイメージ)。今回は雨天の日にこちらの低酸素室にローラーを設置させていただき、陸上競技場で走るより更に上の標高設定でローラートレーニングも行うことができました。とてもとても過酷でした(苦笑)。

静止しているタイヤ(この場合は車いす)にローラーを当て、負荷をかけてこぐことでトレーニングする器具。自転車の場合は「サイクルトレーナー」と呼ぶことも

医科学的サポートが充実


御嶽濁河トレーニングセンターでは医科学的サポートも充実しており、乳酸血測定(トレーニング後の筋肉の疲労度の指標)や、自律神経に基づくストレスチェック、また体組成測定も受診。特に体組成は体脂肪率や筋肉量などを把握することのできる有益な測定です。しかし、車いすを使用する選手が正確に測定できる機関は少なく、今回測定できたことはとても有意義でした。
今後は今回の高地トレーニングの効果を評価しながら、定期的に通って継続的に測定できれば、と思っています。

いつも応援いただきありがとうございます!

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