レーサー(競技用車いす)が新しくなりました!~車いす陸上アスリート・北浦のレポート


こんにちは、インテージグループ所属の車いす陸上アスリート・北浦春香です。
「第25回関東パラ陸上競技選手権大会」(11月7・8日開催。T34クラス女子100メートルで優勝)をもって、2020年の短いシーズンを終えました。温かい応援をいただき、本当にありがとうございました。

さて、今回はうれしい&楽しいビッグニュースをお届けします!
以前、私が競技に使用するいろいろな道具についてご紹介しました。中でも「レーサー」と呼ばれる競技用車いすは一番大事な相棒です。なんと今回そのレーサーを新調しました。

よく、「どんな理由、どんなタイミングでレーサーを作り替えるの?」と質問をいただくことがあります。選手によってさまざまで、「レーサーの幅や座る位置、膝やお尻の高さをあと1センチ変えたい」という繊細な理由で作る方もいます。

レーサーのポジション調整は、ベルトの締め具合やクッションの入れ方などで調整が可能です。ただ日本人の性格なのか、選手は「シンデレラフィット」を好む傾向があると思います。ある程度好みのポジションが定まれば、多くの選手がレーサーを作り替えてしまいます。
例えば、車いす陸上では一般的に、トラック種目では膝を下げたポジション、マラソンでは上げたポジションです。そして、どちらも走るオールラウンダーな選手はベルトの調整だけで乗り分けたりもするんですよ。

今回の私はというと、、、完全な「勢い!」です(笑)。今年開催されるはずだった四年に一度の国際大会が延期にならなければ、おそらくレーサーの作り替えを考えることはありませんでした。
「その国際大会まであと一年時間ができたのであれば、新しいことに挑戦しよう」と、これまで使用したことのないメーカーでレーサーを製作しました。

何が変わった?


まずは色です。あまり重要な要素ではないですが、気分転換にガラリと変えて黒をメインにしてみました。見た目だけでも少し締まった感じがしますね。
前回のレーサーと比べて大幅に変更したことはありません。ただ、これまでより幅に少しゆとりを持たせて力を伝えやすくしたり、長さを少し伸ばしたりしてみました。お尻の位置もその分後ろに下げ、若干深く座るようになっています。

メーカーの好みは個人的な主観になるので割愛しますが、今回製作したところは低重心でフレームに硬さがあるのが特徴です。
慣れるまで時間はかかるとは思いますが、新しい相棒とともにトレーニングをがんばりたいと思います。

実は、今回新調したレーサーは5台目。古いレーサーはどうしているかというと、、、ジュニア世代に譲ったり、使えるパーツだけを取り除いて処分したりしています。私より頻繁に乗り換えている選手たちは皆、レーサーギャラリーがあるそう(笑)。そして、これまで使っていたシルバーのレーサーは、とりあえずそのまま置いておく予定です。

冬季トレーニングに突入!


最近一段と寒くなりましたが、今シーズンを終えて冬季トレーニングに突入しました。海外遠征はまだまだできそうになく、2021年のシーズンインは3月の予定です。これから、ウエイトトレーニングによる筋力アップと走り込みの時期となります。

次回は、「2021シーズン」の予定と4年に一度の国際大会の選考についてレポートします。

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