2020.02.12
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感性と理論でマーケティング戦略をサポートしていくために 【from talentbook】


インテージに2018年に入社した田中 花奈。2年目となる2019年現在携わっているのは、雑貨メーカー向けのマーケティングリサーチの仕事です。学生時代、一度は医療系の大学に進んだ彼女が、大学3年目にして「感性と理論」に引かれ、転学を決意し、どうマーケティングリサーチにたどり着いたのかを語ります。

大学入学後3年目の決断

家族の希望もあり、大学では医療系の学部に進みました。とはいえ、本当にそれが自分のやりたいことだったのか、といった点については葛藤を抱えていたのも事実で、3年目となったときにあらためて自分がやりたい勉強をしようと、他大学を再受験しました。

3年目ともなれば、医療系学部では折り返し地点ですが、もともと興味のあった海外にも何かしら携われること、そして理論だけの勉強だけではなく、感情とか感性といった点も学べるような、そんな分野にどうしても進みたいと思っての決断でした。

こう思ったきっかけには、小さいころに見た海外ドラマの影響もあったかもしれません。そのころの私にとって、海外ドラマは、主人公たちが自分の気持ちをオープンに話し、楽しさや悲しみも仲間と乗り越えていく世界。そんなドラマにはまるにつれ、人の内面にある感性への関心と、異文化である海外への興味が高まったような気もします。

デザインシンキングとの出会い。ミラノへの留学



▲ミラノ留学をしていたころ

再入学した大学は留学生も多く、国際色が豊かな学校で、普段の会話も英語。90カ国以上の国から留学生を受け入れており、刺激的な毎日を送ることができました。

当時はファストファッションが流行していた時期だったのですが、新聞でエシカルファッションの記事を読む機会があり、まったく違う概念としてとても興味を持ちました。

人は、何に突き動かされてものを選ぶのか?流行というのはどうして起こるのか?一過性の消費で終わらないブランドはどうやってつくられるのか?

こういったことへの関心から、AakerやKeller、Kapfererのブランド理論を勉強をしたのですが、これらを専門に勉強できる機会がミラノにあり、1年間留学もしました。学びは多くあったのですが、「人は、何に突き動かされてものを選ぶのか?流行というのはどうして起こるのか?一過性の消費で終わらないブランドはどうやってつくられるのか? 」に対して、自分の中ではっきりとした答えは見つけられませんでした。

けれどもこのことが、もっともっと追及していきたい、深掘りしていきたいという、今につながる強い想いになっていった気がします。

友人との会話から感じた「本当のインサイトとは何か」

留学から帰国後、ゼミの授業で地域活性化の一貫として地方に赴き、地元の方に活性につながりそうな魅力についてインタビューをする機会がありました。

ゼミでは、人の内面的な部分への関心を掘り下げるために、Design-Thinking(デザインシンキング)を学んでいました。心理学的なアプローチもあったかもしれませんが、モノやサービスがあふれる時代の中で、ユーザーの体験(コト)を考え、デザインするということは、一人ひとりの内面を洞察していくことに通じる部分が多いと感じたのです。

地域の人にとっては、インタビュアーである私はよそ者です。信頼が築けてないなと自分も感じましたし、それもあって、当初は「この地域で推し出すものはないよ」というような発言が多くなりがちなインタビューでした。

毎日インタビュー後に、ゼミのメンバー同士で振り返りを行い、少しでも地域の魅力を話してもらえるきっかけにつながるようなヒントがあったら、みんなで共有するようにしました。振り返りで聞いて内容を生かして、自分もインタビューを工夫していったんです。(このこと自体もデザインシンキングのプロセスの一環です)

最初はあまり話してくれなかった方も、頻繁にお話を伺い、インタビューを工夫し、その人や地域を理解しようとし続ける中で、少しずつお話しをいただけるようになり、地域の方々が本当に魅力だと思えるものを、その方が気づいてないことも含めて、インタビューを通して新たに発見することができたんです。このプロセスと感覚がたまらなく楽しいと思うようになりました。


▲大学のキャンパス

一方、留学生の友人と話しているときに、“美白”が話題になったのですが、その友人にとって美白とは単に顔をブリーチして白くすることであり、それ以上でもないということに衝撃を受けたことがあります。私は、美白の先には健康的な美しさや自分らしさの表現といった意味もあるのではないかと考えていたので、「気づいていないことを知る機会があること」も、とても大事なことではないかと思いました。

このふたつのエピソードは、私の中にあった“人の内面(感性や感情)への関心”を、さらに強くする出来事でした。

「その人の求めているニーズを把握し応えていくこと」と、「気づいていないけれど、知る機会があればその人の世界がより良く広がるかもしれないこと」を、押しつけがましくなく伝えることの両立を考えるようになり、このふたつを実現できることを仕事にしていきたいと思うようになったんです。

社会人になって感じること

就職活動を始めたとき、マーケティングリサーチということだけをビジネスにしている会社があると知ったのは、いろいろな企業が合同で実施している就職セミナーに行ったときだったので、本当に偶然でした。

当然ビジネスなので、マーケティングリサーチといえども、つくり手側(売る側)、使い手側(買う側)どちらかに比重が置かれがちと思っていたのですが、インテージの社員からは“あくまでもデータという客観的な事実をベースに、消費者のニーズをつくり手であるメーカーに提案する”という強い想いを感じ、共感しました。

入社2年目となる現在は、雑貨メーカー向けのマーケティングリサーチの仕事をしています。

クライアントの要望にマッチした分析提案ができると素直に嬉しいし、分析手法はもっともっと身に付けていきたい。

そうやって成長していきながら、“その人の求めているニーズを把握し応えていくこと”と、“気づいていないけれど、知る機会があればその人の世界がより良く広がるかもしれないこと”を伝えることへの自分の中の強い想いを、さらに大きく実現していきたい。そんなことを考えています。


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(所属・役職は取材時のものです)

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カテゴリ:働き方